- 更新時も新規申請と同様の書類が必要
- 書類の不備や提出漏れがあると審査が遅れるリスクがある
- 全省庁統一資格は原則として3年間有効で、最終年度に更新が必要
全省庁統一資格は、国の入札に参加するために欠かせない基本的な資格です。
しかし、この資格には有効期限があり、更新を忘れてしまうと入札に参加できなくなってしまいます。しかも、更新手続きは新規申請と同様に多くの書類を揃える必要があるため、事前の準備と期限管理が非常に重要です。
本記事では、更新に必要な書類や注意点を整理し、スムーズに更新を進めるためのポイントを解説します。
もくじ
全省庁統一資格の更新に必要な書類
全省庁統一資格を更新する際には、基本的に新規申請と同様の書類を準備する必要があります。更新だからといって簡略化されるわけではなく、提出が漏れると審査が行われず、資格が失効する可能性があるため注意が必要です。
添付書類一覧
法人 | 個人 | |
---|---|---|
添付書類 | 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) 納税証明書その2(法人) 納税証明書その3の3 財務諸表(1年分) 資格審査結果通知書 |
納税証明書その2(個人) 納税証明書その3の2 財務諸表(1年分) 資格審査結果通知書 開業届 |
該当の場合のみ | 委任状 外字届 閉鎖事項全部証明書 減価償却に関する明細書等 |
法人の場合の添付書類
登記事項証明書
履歴事項全部証明書を法務局で取得します。申請日以前から3か月以内に発行されたものが必要です。
写し(コピー)の提出で良く、法務局から取得した証明書原本を提出する必要はありません。
納税証明書その2(法人)
税務署または郵送・オンライン申請によって取得します。申請日以前から3か月以内に発行されたものが必要です。
写し(コピー)の提出で良く、税務署から取得した証明書原本を提出する必要はありません。
法人用の納税証明書その2には、「申告所得税及復興特別所得税」または「法人税」の所得金額が記載されています。
新設法人等の理由により納税証明書その2(法人)を取得できない場合は、調達ポータルから「法人税の申告に関する申出書」をダウンロードし、記入して提出することとされています。
納税証明書その3の3
税務署または郵送・オンライン申請によって取得します。申請日以前から3か月以内に発行されたものが必要です。
写し(コピー)の提出で良く、税務署から取得した証明書原本を提出する必要はありません。
納税証明書その3の3には、法人税と消費税及地方消費税について未納の税額がないことの証明がされています。
納税証明書(その3の3)は未納がないことの証明なので、法人が新設のため未だ決算のない場合及び非課税であっても取得は可能です。
未納があると、納税証明書(その3の3)は発行がされません。そのため、未納を解消して納税証明書を取得する必要があります。
未到来の納付期限の但し書きが本文中にあっても、納税証明書が提出できれば、申請時点で未納がないことの証明がなされているので、添付書類として扱うこととされています。ただし、納付期限が申請日から2週間以内と近い場合は、納付後に納税証明書を取得するように調達ポータル上で説明がされています。
財務諸表(1年分)
申請日直前1年以内に確定した決算書類を提出します。
組織の形態に応じて、以下の書類が求められます。
株式会社等の場合
法人が税務署で申告を行った、決算後の貸借対照表、損益計算書です。
公益法人の場合
毎年度、各会計基準に規定された書式で作成された、決算後の貸借対照表、正味財産増減計算書、収支計算書(損益計算書)、財産目録等です。
組合の場合
通常総会等により確定した、貸借対照表、損益計算書です。
これらの資料について、連結決算や試算表も財務諸表としては認められません。必ず会社単体の確定した財務諸表を提出する必要があります。
また、開業1年目で確定した財務諸表がない場合、申請フォームの「開業1年目のため添付なし」にチェックを入れることで提出が不要になります。
資格審査結果通知書
更新申請を郵送または持参により行う場合、直近で有効であった資格審査結果通知書のコピーを添付する必要があります。
通知書を紛失し更新申請を行う場合、調達ポータルの「有資格者名簿閲覧」機能で業者コードを確認し、当該画面をプリントアウトして添付することとされています。
個人の場合の添付書類
納税証明書その2(個人)
最新の確定申告書の年と同じ年の納税証明書その2(個人)を税務署から取得して提出します。申請日以前から3か月以内に発行されたものが必要です。
写し(コピー)の提出で良く、税務署から取得した証明書原本を提出する必要はありません。
納付すべき税額がない等の理由により納税証明書その2(個人)を取得できない場合は、調達ポータルから「所得税及び復興特別所得税の申告に関する申出書」をダウンロードし、記入して提出することとされています。
納税証明書その3の2
税務署または郵送・オンライン申請によって取得します。申請日以前から3か月以内に発行されたものが必要です。
写し(コピー)の提出で良く、税務署から取得した証明書原本を提出する必要はありません。
納税証明書その3の2には、「申告所得税及び復興特別所得税」及び「消費税及び地方消費税」について未納の税額がないことの証明がされています。
納税証明書(その3の2)は未納がないことの証明なので、法人が新設のため未だ決算のない場合及び非課税であっても取得は可能です。
未納があると、納税証明書(その3の2)は発行がされません。そのため、未納を解消して納税証明書を取得する必要があります。
未到来の納付期限の但し書きが本文中にあっても、納税証明書が提出できれば、申請時点で未納がないことの証明がなされているので、添付書類として扱うこととされています。ただし、納付期限が申請日から2週間以内と近い場合は、納付後に納税証明書を取得するように説明がされています。
財務諸表(1年分)
申請日直前1年以内に、税務署に提出した、「所得税青色申告決算書(青色申告)」又は「その他確定申告書(白色申告)」を提出します。
また、開業1年目で確定した財務諸表がない場合、申請フォームの「開業1年目のため添付なし」にチェックを入れることで提出が不要になります。
開業届
税務署に提出した開業届(控え)の写しを提出します。
開業届の写しは必須とはされていないものの「円滑な審査を行うため」に提出が求められています。
資格審査結果通知書
更新申請を郵送または持参により行う場合、直近で有効であった資格審査結果通知書のコピーを添付する必要があります。
通知書を紛失し更新申請を行う場合、調達ポータルの「有資格者名簿閲覧」機能で業者コードを確認し、当該画面をプリントアウトして添付することとされています。
法人・個人が必要に応じて添付する書類
委任状
行政書士等の代理人が申請する場合に必要です。受付・審査窓口から、代理人に申請に関する問い合わせを行います。
委任状のひな形は、調達ポータルからダウンロードが可能です。
外字届
申請者の住所、商号又は名称、代表者役職・氏名に外字が含まれる場合に提出が必要です。
外字届のひな形は、調達ポータルからダウンロードが可能です。
登記事項証明書の閉鎖事項全部証明書
会社が解散・清算結了・合併・会社継続などによって「閉鎖」された登記簿の履歴全体を示す書類です。
調達ポータルには、具体的にどのような場合に提出すべきか例示がありませんが、合併・解散・組織変更など過去に法人の登記簿が閉鎖された経緯がある場合に必要となることが推測されます。これらに当てはまる可能性がある場合は、ヘルプデスクに問い合わせて要否を確認することをおすすめします。
減価償却に関する明細書等
申請する資格の種類で「物品の製造」を希望し、申請時の貸借対照表に「リース資産」の項目を設けている場合はおいて、申請時にリース資産を機械装置類等の額として計上する場合に添付が必要です。
書類準備のポイント
発行日付に注意
各種証明書類は「申請日以前から3か月以内に取得したもの」と指定されています。
提出方法を確認
インターネット申請の場合は電子ファイル(PDF)として添付する必要があります。各種証明書類は紙媒体で入手しますので、スキャンにより内容が不鮮明となっていないかも確認が必要です。
全省庁統一資格の更新時期
全省庁統一資格の入札参加資格は、原則として「3か年」ごとに設定されています。
記事執筆時点(令和7年8月)においては、令和7・8・9年度を対象とする資格が付与されており、この資格の有効期間が満了すると、次回更新は令和9年度中に行われる予定です。
更新手続きのタイミングは「定期受付」と「随時受付」があります。
定期受付で更新申請することで現在の有効期間末日までに審査が終了しますので、基本的に定期受付で更新申請することがおすすめです。
定期受付は、現在の資格有効期間の最終年度にあたる令和9年度の1月以降に受け付けが開始されます。
定期受付の申請期日が過ぎた後も、随時審査を受け付ける「随時受付」が行われます。
随時受付の場合は、審査も随時実施されるため現在の資格有効期間内に審査が完了するとは限らない点がポイントです。
定期受付を逃し随時受付で手続きを行うと、現在の有効期間末日までに更新手続が完了しない可能性があり、一定期間入札に参加できない懸念があります。そのため、あらかじめスケジュールを確認し、十分な余裕をもって準備を進めておくことが重要です。
なお、随時受付で手続きをすることになった場合も、必要書類、付与される資格内容等が定期受付と変わることはありませんので、速やかに更新手続を実施しましょう。
全省庁統一資格の更新手続の方法
全省庁統一資格の更新手続は、審査の実施時期と申請方法の2つの観点から整理することができます。
審査実施時期:定期審査と随時審査
更新手続における審査は「定期審査」と「随時審査」の2種類があります。
定期審査
現在の資格有効期間の最終年度の1月以降に受け付けが開始されるのが定期審査です。
この時期に申請すれば、原則として有効期間の末日までに審査が終了し、資格の空白期間なく更新が行われます。
そのため、基本的には定期審査での更新申請を行うことが推奨されます。
随時審査
定期審査の申請期限を過ぎた場合でも、「随時審査」として受付が行われます。
ただし、審査は申請の都度行われるため、必ずしも有効期間内に更新手続が完了するとは限りません。その結果、一定期間入札に参加できない恐れがある点に注意が必要です。
もっとも、必要書類や付与される資格内容自体は定期審査と同様ですので、申請が遅れた場合でも速やかに随時審査で手続きを進めることが重要です。
手続方法:インターネット申請と郵送申請
資格更新の申請方法には、次の2つの手段があります。
インターネット申請
専用の申請システムを利用して、必要事項の入力や書類の電子データ提出を行う方法です。手続の迅速化・効率化が図れるため、多くの事業者に利用されています。
郵送申請
書類を紙媒体で揃え、所定の事務局宛に郵送する方法です。電子申請が難しい場合でも対応可能ですが、送料などの費用面、関係資料の印刷の手間などで劣ります。
全省庁統一資格の更新時に注意すべきポイント
新規申請と同様に書類が必要
更新手続きだからといって、簡略化された申請が認められるわけではありません。
実際には、新規申請と同じように、決算書類、登記事項証明書、納税証明書などの各種証明書類を揃える必要があります。
更新だからこそ準備を怠りがちですが、書類の不備や提出漏れがあると受理されません。その結果、審査完了までに時間を要し、入札機会を逃すリスクが高まります。
更新を忘れると資格が失効するリスク
全省庁統一資格は、設定された有効期間が満了すると、自動的に失効します。
更新手続きを行わないまま期限を迎えてしまうと、資格は無効となり、その期間は入札に参加することができなくなります。
失効してしまった場合は、随時受付にて更新申請を行うことになりますが、審査が完了するまでの間は入札機会を失うことになります。
このため、更新期限を把握し、定期審査の受付開始時期から余裕をもって準備を進めることが重要です。
特に、年度始めに入札したい案件がある企業は、資格の空白期間が発生しないよう、スケジュール管理を徹底する必要があります。
まとめ
全省庁統一資格の更新では、新規申請と同様に多くの書類を揃える必要があります。
更新期限を逃してしまうと資格が失効し、一定期間は入札に参加できなくなってしまうため、早めの準備が欠かせません。
全省庁統一資格は最長で3年間有効です。最終年度以降に更新が可能となりますが、更新を忘れると入札参加資格が失効し、一定期間、入札に参加できなくなる点には特に注意が必要です。
資格を継続して活用するためには、早めに書類を揃え、更新期限を過ぎないよう計画的に対応することが求められます。
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