誤解だらけの「入札」の世界

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「入札」は誰もが聞いたことはある一方で、ブラックボックスのような印象があり、一般的なビジネスからは遠い存在と思われている方も多いのではないでしょうか?

今回は、入札にまつわるよくある誤解を解き明かし、ビジネスの可能性を広げるかもしれない入札の「リアルな現状」をご紹介します。

そもそも入札とは?

国や 治体・官公庁といった公的機関から見ると「物品購入・サービス導 ・ 自入工事などを う際に、⺠間企業に協 を求めて委託する仕組み行力」=民間企業から見ると「国や 治体・官公庁から仕事を受注するための手続き」

つまり、入札は、官側にとって「税金の出費を抑える」「国民に透明性を示す」という意味があります。

「入札」と聞いて思い浮かぶイメージと言えば、「建設工事ばかり」「談合の温床」「大企業だけのもの」「出来レース」でしょうか。

でも実際は、
「豊富な案件内容」「新規参入者も歓迎」「中小企業への支援」「健全な競争環境」が入札市場です。

入札は今、「官民をつなぐ」オープンな場になりました。入札に関する方式は、

大きく分けて以下の3つ。

入札方式の種類

一般競争入札

一定の参加資格を満たせば、誰でも参加OK!
 長所:小規模な企業にも公平・機会均等にできる
 短所:・落札までに手間と時間がかかる
    ・業務遂行できないような悪い企業でも参加できてしまう
→入札価格だけでなく、実績や技術提案の内容などを点数化する「総合評価方式」で、さらに健全な仕組みになりつつあります。

指名競争入札

事前に指名された企業のみが参加できる
 長所:・参加企業の落札確率アップ
    ・「地元企業のみ」指定などで地域経済に貢献できる
    ・落札企業を決めるまでの業務負荷の軽減
 短所:・指名されなければ参加できない
→「原則、一般競争入札」、かつ、「最低5社以上」といったルール化でリスク対策もアップデートが進んでいます。

随意契約

入札をせず、任意の相手と契約を結ぶ
 長所:・公共機関との長期的な付き合いが見込める
    ・目的に最適な相手企業を選べる
    ・競争入札の参加希望がゼロだったときの保険になる
 短所:・参加を希望できない
    ・関係性が不正につながるリスクがある
→過去の談合事件などをきっかけに、締結できる条件が厳正化しており、随意契約の件数は縮小傾向にあります。

入札市場の規模は?

「年間20兆円」と想像以上に大きい。かつ、「安定的なマーケット」でもある

入札マーケット(金額):年間 20兆円以上

  • 2013年度:22.2兆円
  • 2014年度:22.6兆円
  • 2015年度:21.3兆円
  • 2016年度:22.0兆円
  • 2017年度:21.9 兆円
  • ※出典:中小企業庁「官公需契約の手引」(平成30年度版)
    ちなみに…

    • コンビニ 年間 11.1兆円
    • 外食 年間 25.7兆円

    ・入札市場(件数)
    年間170万件以上
    137 万件 150 万件 156 万件 161 万件 177 万件

    ※NJSSデータより


    つまり「入札」を知れば、新たなビジネスチャンスにつながるのです!

    入札にありがちな“誤解”と“真実”

    入札は出来レース?

    ■誤解1:「入札なんて出来レースで、最初から受注できる企業が決まってるんでしょ?」
     ⬇
    NO!
    健全な競争が起こるクリーンな市場に変わってきています。

    ●真実1:開かれたマーケットをつくるために、数々の改革が実施されています。

    ・独占禁止法の改正
    →カルテル・入札談合等を主導した事業者に対するペナルティ「課徴金」を5割増しにするなど、より厳しい内容へ
    ・官製談合防止法の改正
    →法律を適用する行為の拡大や、罰則規定の新設など、より厳しい内容に
    ・官公需法の改正
    →企画力・提案力といった実績以外も踏まえた評価など、競争力の低い中小企業をサポート
    ・電子入札制度の導入
    →公共機関からの通知や書類提出などの手続きをICT化し、参加企業にかかる手間を軽減

    ●真実2:国は、特に「中小企業」を応援!
    ――――――――――――――――――――――――――
    ・適正な納期条件の提示や手続きの簡素化、価格や数量が切り分けられそうな案件を分割して発注するなどの工夫をする
    ・過去の実績だけではなく、技術力や企画力などを踏まえた受注の拡大を増やす
    ――――――――――――――――――――――――――
    ※中小企業庁「令和元年度 中小企業者に関する国等の契約の基本方針」の一部抜粋

    ●真実3:入札案件の約6割は自由参加が可能!
    前述のとおり、入札に関する契約方式は、大きく分けて以下の3つ。
    ・一般競争入札:一定の参加資格を満たせば誰でも参加OK
    ・指名競争入札:事前に指名された企業のみで行う
    ・随意契約:入札をせずに、任意の相手と契約を結ぶ
    →中小企業庁などの努力により、全体の約半数を占めていた「随意契約」の割合は、現在17.6%まで減少。競争性の高いマーケットに

    大企業しか落札できない?

    ■誤解2:「とはいえ、どうせ受注するのは大企業ばっかりでしょ?」
     ⬇
    「NO!!」
    たしかに、数十年前はそうだったけれど、現在は中小企業の実績が増加

    ●真実4:入札マーケットにおける中小企業・小規模事業者の金額は増加
    →国の入札実績額における比率は、ここ50年でほぼ倍増
    昭和41年 25.9%➡平成29年 51.0%

    ●もともと高かった自治体の実績額の比率も、さらに7.3%アップ
    →昭和47年 67.3%➡平成29年 74.6%

    入札は建設工事がメイン?

    ■誤解3:「でも、入札で募集してる施設の建設とか道路工事なんて、うちでは扱えないし……」
     ⬇
    「NO!!」
    ニュースなどで目にすることも多いため、印象は強いが、建設工事に関する入札案件は全体の3割ほど

    ●真実5:入札案件全体の約6割は「物品・役務」

    ・物品・役務ってどんなもの?
    たとえば…
    「消防局の夏制服の製造」「市役所のパソコンのリース」「年金システムの設計・開発」「公共施設のエレベーターメンテナンス」「式典の昼食ケータリング」

    以上です。「入札」に対する誤解が解ければ幸いです。

    Point
    • 入札市場は年間20兆円以上の規模のマーケットに成長
    • 健全な競争が起こるクリーンな市場に変化
    • 中所企業の実績が増加中
    • 建設工事の入札案件は全体の3割程度

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