公共事業の「随意契約」とは?メリット・デメリット、手続きなどを徹底解説

公開日: 更新日: #随意契約 公共事業の「随意契約」とは?メリット・デメリット、手続きなどを徹底解説
Point

  • 随意契約とは入札をせずに発注機関が任意に特定の事業者を選んで契約すること
  • 公平性・透明性を担保するため、随意契約を行うには9つの条件がある
  • 入札を行わないため、手間やコストが少なくスピーディーに事業を進めることができる
  • 発注機関から連絡がなければ該当案件に携わることができない
  • 随意契約を勝ち取るには一般競争入札で実績を作ることが重要

公共入札の案件の多くは、一般競争入札や指名競争入札など、入札価格や提案内容によって落札者が決定する方式を採用しています。
一方で、事業者が入札することなく発注機関と契約できる方式を「随意契約」と呼びます。
今回のコラムでは、この「随意契約」について、概要やメリット・デメリット、必要な手続きなどを詳しく解説していきます。

随意契約とは?

随意という言葉には「強制がなく、自由である。任意である」といった意味があります。
この言葉の意味通り、随意契約とは、発注機関(国や自治体)が事業を進める上で必要な事業者を選定する際に、入札することなく、任意に特定の事業者を選んで締結する契約方式です。
公共入札においては、不特定多数の事業者から入札を募り、最も有利な条件を提示した事業者と発注機関が契約を締結する「一般競争入札」や、発注機関に「指名」された特定の事業者以外のみが入札に参加する「指名競争入札」などが一般的です。

一方で、随意契約は、そもそも入札を行わないことから、入札に係る手間やコストがなく、スピーディーに事業を進められる点が特徴です。
しかし、自治体等が入札を行わない合理的理由がないにも関わらず、随意契約を進めるケースが多発すると、契約の公平性・透明性が担保されないおそれが生じます。実際に過去には談合事件が相次いだこともあり、随意契約の範囲を狭める大幅な法改正が行われた結果、現在では厳しい適用条件が付けられています。

随意契約の適用条件

地方自治体法及び地方公営企業法施行令では、随意契約を適用できる条件として、次の9つが指定されています。

1 号 売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格が一定額を超えないものをするとき。
2 号 不動産の買入れ又は借入れ、普通地方公共団体が必要とする物品の製造、修理、加工又は納入に使用させるため必要な物品の売払いその他の契約でその性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき。
3 号 特定の施設等から物品を買入れ又は役務の提供を受ける契約をするとき。
4 号 新規事業分野のベンチャー企業から新商品を買い入れる契約をするとき。
5 号 緊急の必要により競争入札に付することができないとき。
6 号 競争入札に付することが不利と認められるとき。
7 号 時価に比して著しく有利な価格で契約を締結することができる見込みのあるとき。
8 号 競争入札に付し入札者がないとき、又は再度の入札に付し落札者がないとき。
9 号 落札者が契約を締結しないとき。

随意契約のメリット

ここからは、随意契約のメリットについて、発注機関側・事業者側それぞれ解説していきます。

発注機関側のメリット

公共入札の代表的な入札方式である一般競争入札の場合、新規の事業者が落札したケースなど、その信用力を担保することが課題となりがちです。
具体的には、技術・施工力を持たないペーパーカンパニー、暴力団が経営を支配している企業、必要とされる技術者の配置を行わない企業など、不良不適格業者と契約してしまうようなおそれがあります。
その点、随意契約では、あらかじめ知っている事業者と契約を結ぶことができるため、その信用力は担保されています。
また、前述したとおり、そもそも入札を行わないため、手間やコストがなく、スピーディーに事業を進められる点もメリットと言えます。

事業者側のメリット

随意契約の場合、事業者は「選ばれさえすれば契約できる」ことになります。
入札のための準備(資格取得、提案書作成、応札)などが一切必要ないため、手間・コストなく案件を受注できる点が、事業者側にとってのメリットです。

随意契約のデメリット

一方で、随意契約のデメリットとしては、それぞれ次のようなものもあります。

発注機関側のデメリット

随意契約では、一般競争入札や指名競争入札と異なり、該当の案件について複数の事業者の見積もりを得る機会が少ないです。
そのため、事業者側から提出された金額が市場価格と照らし合わせて妥当かどうかの判断が難しく、場合によっては発注機関側に不利な条件で契約を締結してしまうおそれがあります。

事業者側のデメリット

発注機関から連絡がない場合、該当案件に携わる機会すら与えられない点が、随意契約における事業者側のデメリットです。

随意契約の流れ

ここでは、随意契約における発注機関との主な契約の流れについて、3つのステップに分類して解説していきます。

①発注機関からの連絡

まず、発注機関から随意契約を依頼する旨の連絡が入ります。随意契約においては、2社以上の見積もりを取ることが原則となっているため、この時点では自社との契約が成立するとは限りません。

②見積書の提出

依頼された内容に沿って、見積書を作成します。案件名に誤記がある場合、自社の押印がない場合、封印されていない場合などは、その見積書が無効になってしまうため、注意が必要です。

③契約の締結

見積合わせの結果が出ると、発注機関からその旨の連絡が入ります。

随意契約を勝ち取るためには

最後に、事業者が随意契約を勝ち取るために重要なポイントを3つ解説していきます。

一般競争入札で実績づくり

信用性等の観点から、公共入札経験の全くない事業者が、発注機関から随意契約の連絡をもらうケースは、ほぼありません。
そのため、これから公共入札に参入する事業者、また経験の浅い事業者は、まず誰でも参加可能な一般競争入札で実績を積むことが欠かせません。

実績ができたら、発注機関に名前を売り込もう

一般競争入札を通じてある程度、経験を積むことができたら、自社が得意な事業の案件が発生しそうな時に企業名を思い起こしてもらえるよう、発注機関の担当者に営業をしておくことが重要です。
とはいえ、担当者が多忙な時期に連絡をしてしまえば、むしろ悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。発注機関の年間スケジュール等を把握しつつ、適切な時期を選びましょう。

アンケートなどを活用して発注機関の動向を把握しておく

最近では、国や自治体もDXやSDGsなど、様々な解決すべき課題に直面しています。当然ながら、そうした課題感や、発注機関の最近の動向を把握している事業者が随意契約に呼ばれやすいと言えます。
実際、発注機関の課題感や動向を掴むために、FAX等によるアンケート調査などを実施している事業者もあります。こうした方法を活用しつつ、常に最新の情報をキャッチできるよう注力しましょう。

まとめ

随意契約を勝ち取るためには、一般競争入札で実績を作ることが求められます。
しかしながら、これから公共入札に参加する企業が、一般競争入札で即、結果を出すのは容易ではありません。特に、新規参入の企業は、自社に適した案件を探すだけで時間がかかってしまい、適切な提案ができないケースも多く見受けられます。

そこで最近では、公共入札の案件探しを効率化するツールとして「入札情報速報サービス」を活用する企業が増えつつあります。このサービスでは、日々更新される発注機関の案件情報が、ひとつのWebサイトにまとめられているため、個別に案件を探す場合と比較して、大幅に効率をアップすることができます。
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